ガラスを作る窯
 ガラスは普通、粉末にした原料を調合し混ぜ合わせたもの(バッチ)を高温で溶融して作ります。ガラスを溶融する装置を、窯(かま)と呼んでいます。窯には、大きく分けて「るつぼ窯」と「タンク窯」があります。

 るつぼ窯は、比較的少ない量のガラスを溶融するのに使います。タンク窯は機械による連続大量生産用の窯です。
1. るつぼ窯
 るつぼ(坩堝)と呼ばれる耐火粘土製のつぼを1~数個入れて、ガラスを溶融する装置です。るつぼの中にバッチを入れ、周囲から加熱して溶融します。複数のるつぼを入れるものでは、それぞれのるつぼで別々のガラス(例えば色のちがうガラス)を溶融するのが普通です。
2. タンク窯
 タンクと呼ばれる大きな四角い溶融槽に、直接バッチを入れ、斜め上からガスバーナーや重油バーナーで加熱して溶融します。だいたいの形は、大きな水泳プールに天井を付けたものを想像してもらえれば良いでしょう。タンクの大きさは目的によっていろいろありますが、最も大きい板ガラス用では、長さ100m、幅10~15m、深さ1.5mに及ぶものがあります。

 大量生産のための連続操業用の窯で、バッチは長さ方向の一端から投入され、溶融されたガラスが反対の端の作業部でガラス製品に作られます。



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